Teruchanち

写真が好き。食べるのが好き。お酒が好き。青が好き。

コードブルー 2nd season #5-7

http://wwwz.fujitv.co.jp/codeblue/index.html

#5 愛する人

自分の血液中の酸素濃度の数値を訊いて「そろそろか。」と呟いた田沢。それを聞いた冴島も「個室へ運ぶわ。」と応じる。淡々とした会話だけど、それは二人が死期を悟ったということ。
両親や友人達が続々と枕元に集まるが、酸素濃度が低くなり意識が混濁する田沢。DNR(Do Not Resuscitate:蘇生術に関する意思表示書)で延命処置をしないと希望しているので、下がっていく酸素濃度の数値を見守ることしかできない。酸素を増やすと身体は楽になるが、息を吐く力が弱いので体内の二酸化炭素の量が増え、早く死が訪れる。それでももう楽にしてやりたいと言う両親。
そんな中、残酷な「ドクターヘリ、エンジンスタート。」の放送が入る。何かを振り切るようにヘリへ向かう冴島。
早く戻るようにという緋山や白石の祈りも虚しく、藍沢が轟木の元に来てマイクを掴む。「冴島、聞こえるか‥‥田沢さんが亡くなった。」
白石は田沢の死亡診断書を書くが、解剖有無の欄で手が止まる。特定疾患であるALSで死亡した場合、解剖を勧めるのが大学病院の義務だが、両親にこれ以上の苦痛を与えるのはしのびない。「もし俺が死んだら解剖を希望する。」と白石を諭す藍沢。
解剖後、両親に所見を読み上げる白石。「この書類は、単なる数字や文字ではないと思います。これは田沢さんが生きた証であり、医師としての最後の仕事だと思います。‥‥田沢さんは最後まで医者でした。とても真似できません。」涙を流す母親。父親は「ありがとう。でもそんなに立派じゃなくても、良かったのにな。生きてさえいてくれれば。」と泣き笑い。父親役は清水昭博。若い時は軽い役が多かったけど、落ち着いた役者さんになったなぁ。
救急車で運ばれてきた女の子・未来@杉山優奈。怪我の手当をしようとしても縫いぐるみを離さない。児童養護施設から逃げ出して事故に遭ったらしい。「いくつだ?」と、ぶっきらぼうに話しかける藍沢。「さっき言った‥‥7歳。」「違うよ、この子だ。」と縫いぐるみを指さす藍沢。「‥‥まだ4歳。」「名前は?」「ジョン‥‥。」「そっか。」
夜勤をしている藍沢のところに来る未来。大事なものだからジョンをとりあげないという藍沢に、心を許し事故の顛末を話し始める。友だちがバスの窓からジョンを投げたので後から取りに行って、転んで怪我をしてしまった。ジョンの名前の由来となった飼い犬も父親も亡くなった。母親は行方不明。自分の過去と重ね合わせる藍沢。
未来は頭を打った時にできていた硬膜外血腫が大きくなり、身体に麻痺も出てきたので取り除く手術をすることになった。手術を前にしてもジョンを取り上げようとすると泣きわめく未来。「これからしばらく寝てもらう。ジョンの話し相手が居なくなって可哀想だから、先生のそばに置いておくよ。」と諭す藍沢。「未来のそばには?」と涙を流すと「先生が居る。ずっと手を握っとくよ。」この言葉にうなずき、ジョンを渡して微笑む未来。うきゃー。藍沢ちゃんてばこーんな小さな子供までコロがしちゃって(笑)
部屋の隅で未来を見守るジョンを看護師が持ち去ろうとすると「気をつけろ。腕が取れかかってる。そこに置いといてくれ。」って言って、ちゃんと腕の修理をして包帯も巻いてあげた。うわぁ。萌えるわ、これ。傷を縫うのは得意でも裁縫はそうでもないらしく、あまり上手ではない縫い目で、しかも糸の色が濃すぎだけど。(まぁ、「藍沢が縫ったんだ」というのを表すためにはしょうがないだろうけど)
もともとは藍沢はブラックジャック並の冷血で、そこらへん担当は藤川だったはずなんだけど。最近の藍沢はオールマイティになってきてるので、藤川の出番が少ない。
そんな藤川は冴島に気があるので、田沢の最期に友達が大勢集まったことを愚痴る。「平日の夜中だってのに、どんだけ人望あんだよ。俺なんかたぶん、誰も来ねぇよ。」そんな人にはかなわない。ましてや死んでしまった人には。藍沢は冷静に「お前はみんなに好かれてるよ。少なくとも、俺は行く。」「そっか‥‥。」なんかちょっと、男の友情。
そして女の友情。田沢のお別れ会に参列した、冴島、白石、緋山。両親に言葉を求められて田沢の想い出を語る冴島。田沢からもらったブローチを胸に飾った冴島は、おずおずと話し始める。出会ったきっかけ、大学を落ちた時も「たいしたことない」と笑ってくれたこと、病室で食べたご飯が幸せだったこと、猫背な背中‥‥「彼はいつも私の先を歩いてた。死ぬ時まで。彼は私の光でした。」涙を流しながらも感情をセーブして話す冴島。
病院に戻ると、冴島の手を引いてヘリに乗り込む緋山。いつも自分が座る席に冴島を座らせて「あたしが座るとこの位置にあんたの顔が見える。その顔を見るとどれだけ安心するか。あたしだけじゃない、たぶんみんなそうだと思う。」と言う。自分がいい成績を上げるためにもそこに座っててもらう必要があると、うそぶく緋山。白石も「必要なの、あなたが。」と続ける。「あなたも光なの、あたしたちの。」
うがぁぁ、泣ける。ベタベタした友達ごっこじゃなく、心から出た言葉だとわかるから余計に。いつの間にこんなにいい仲間になってるんだよ、こいつら。
さて。藍沢はお母さんの死の真相を訊きに、父親のところに行ったっぽいぞ。どうなる?

#6 秘密

今回のテーマは家族の嘘。
母親の死の真相を訊きに父親の誠次に会いに行った藍沢。雲を見るのが好きだった母親が、マンションの給水塔に上って雲を見ていた時に、古い柵に寄りかかり1階まで落ちた事故だったと説明する父親。既に離婚して一緒に住んでいなかったのに絶対に事故だと言い張る父親の言葉に嘘を感じる藍沢。確かに回想では屋上にサンダルが揃えてあった。
大量の吐血で搬送された内藤妙子@キムラ緑子。消化器科で末期の肝臓ガンの診断を受けてから来院していなかった。高校生の息子には伝えておらず、受験生なので心配をかけたくないと言い張る。意識障害が出たら二度と会えなくなるかも知れないと言ってもきかない。
見かねた藍沢が告知すると「知ってますよ。」という息子の芳雄@太賀。ずっと近くで見ていればただの胃潰瘍ではないことくらいわかる。でも本人が隠そうとしてるなら、信じてるふりをしてやったほうがいい。子供の頃からずっとそうやってきた。「嘘つくならもっとウマくつけよって、子供の頃からずっと思ってました。」
木南晴夏の続いて、日・月連投の太賀。父親に借金背負わされたと思ったら、今度は勝手に男と旅行に行っちゃう母親。親に恵まれないねぇ。でもまた吐血した母親に騙されたふりをして、医学部受験に出かける。「ずっと自慢させてやる、これからもずっと。だから戻ってくるまで生きてろよ。たまには守ってみろよ。」うぅぅ。ちゃんと合格まで生きててくれるかな。
バイクに跳ねられて脳死状態の野上翼@榎本陸。聞こえると信じてアンパンマンの歌を流す母親の直美@吉田羊。薬のおかげで心臓が動いているので、脳死が信じられない。冷静に状況を説明する緋山。「抱きしめてやりたいんです、この手で。」と言う直美に、手元にあるDNRに署名をもらう前に延命措置をとりやめた緋山。呼吸器を外した翼を抱きしめ、守ってあげられなくてごめんと涙を流す直美。
直美の元にやってきた兄の明彦@松田賢二。話を聞くと慌てて弁護士に連絡を取り医療過誤だと騒ぎ出した。カイザー奈智の世話になったりと病院づいてる吉田羊も、病院ものにお約束の医療過誤に巻き込まれるのか。
白石は、フェロー終了後の自分の行き先を勝手に決めようとする父親と衝突。業を煮やした父親の博文@中原丈雄は友人である田所部長のところにも押しかける。ヒーローだった父親が臨床から離れ、学会や講演に忙しくしていることに失望している白石。
しかし博文は肺がんのステージ4だった。急に仕事が出来なくなると患者に迷惑をかけるので、後輩の育成を選んだ。「私も私なりに最後まで医者であろうとしている。」
隠し事には訳があるということを、高校生である芳雄に教わったと感じる藍沢。そんな藍沢の元に誠次が手紙を持ってくる。母親の夏美が死ぬ前に誠次に出した手紙。「ひとつだけ言えるのは、耕作は悪くありません。今はただ、お互い未熟だった二人が子供を作ってしまったこと、そのことにただただ自責の念を感じるばかりです。」その内容に呆然とする藍沢。母親は自殺、その原因は自分‥‥。
こんな雰囲気の中、一服の清涼剤となるはずの森本・轟木カップルは、なんと破談となっていた。式場の費用は折半?轟木が元カレに戻ったのが原因なら、全部自分で負担しろよ。慰謝料も払えよ。でもきっと森本は「いいよいいよ。」って言っちゃったんだろうなぁ‥‥。

#7 あやまち

今回のテーマは「結果がすべて」。
メリージェーン・ヨウコの店で飲み会を催すフェロー一同。いつもは全員が病院に泊まり込みかと思うくらい働いてるのに、珍しく全員の顔が揃う。藤川は冴島に電話するけど留守電に入れられず。白石はガブガブ酒を飲みハイテンションで緋山達に絡むし、藍沢はボックスで暗く一人飲み。そのうちボックスで二人で深い話に突入。翌日は、白石も藍沢も記憶がないと主張。
冴島は、田沢の留守電を聞こうとしているところに藤川に話しかけられ、慌ててサテンスキーを詰め忘れる。
落石事故が発生しドクターヘリに出動要請。出掛けようとした緋山は、翼の伯父に呼び止められ、代わりに藍沢と白石が出動。落石を受けた男性の出血を止めようとするがサテンスキーがない。電話で森本に指示を仰ぎ、ハイラーツイスト(肺を持ち上げて180度回す)を施す藍沢。
自分がルートを変更したことで起きた事故を悔やむガイド@尾上寛之に、事故を予想できなかったのだから結果論だと言う藍沢。「後悔するのは勝手だが、ごちゃごちゃ言って邪魔しないでくれ。」このへんのクールさは昔のまま。
緋山に「こいつが翼を殺した。」と叫んだ翼の伯父の明彦@松田賢二。気が進まない感じの直美@吉田羊をよそに、妹は離婚して一人だから甘く見てると大騒ぎ。緋山は直美と信頼関係が築けていると感じたので、DNRをとっていなかった。
現場を外されて露悪的になっている緋山。最後まで可能性を捜して、脳死判定の時にも一番辛かったのはあなただったと声をかける白石。患者に最初に言われた「ありがとう」だけは忘れてはいけないと思ってきたのに人殺しと言われ、憎いという目で見られたことがこたえたと涙を流す緋山、肩を抱く白石。でも弱さを見せたのはその一瞬。
エレベーターに乗り合わせた冴島に、裁判になっても証言はしなくていいと言う緋山。そこに乗ってきた藍沢は「結果がすべて」と言い切る。
サテンスキーを忘れても、患者が助かれば問題ない。ハイラーツイストも結果が良ければ勇気ある決断と言われ、悪ければ人殺しと罵られて裁判にかけられる。誰もその過程には目を向けない。それが俺たちの仕事だ。
「氷の女、冴島だって人間だから」田沢の死があっても平気で仕事ができるはずがないと慰める藤川。四十九日も済んでないから、田沢はまだ近くを彷徨っている。でも前を向いて歩いていかなければと冴島を元気づけようとする。しかし、田沢は目標を持って少しでも長く生きようとしていたと返される。まだまだ冴島の中から田沢は消えない。
藍沢が白石に肺ガンの最新治療のレポートを渡す。「私の父の話も嘘であって欲しかった。」と言う白石。二人とも、記憶はなくしていなかった。父親が死んだというのが嘘だった藍沢が羨ましいと言ってしまい、慌てて謝る白石に「たまにはいい。優等生過ぎるからな、おまえは。」と答える藍沢。
その白石の言葉がきっかけとなったのか、父親を訪ねて母の死の真実を問う藍沢。研究者というのは、長年かけた研究でも1時間早く発表されれば無駄になる「結果がすべて」な世界だから子供を育てるのは難しい。子供ができた時、父親も祖母も喜んだので母親は産むことに決めた。出産時に子癇出血が原因で子宮を摘出した。産むことを悩んだバチだと自分を責め、精神的に病んだ母親。
優秀な母親が子供を産むことで、落ちこぼれの自分の傍に戻ってきてくれるような気がしてたのかも知れないという父親。
父親が生きていると聞いても特別な感情は無かったが、今日は憎いとすら思った。「こんなことなら、再会なんてしなければ良かった。」と父親の元を去る藍沢。寒空の中を歩く、その拳はギュッと握られている。