Teruchanち

写真が好き。食べるのが好き。お酒が好き。青が好き。

図書館戦争@有川浩

さてさて。とっても今さらなんだけど、有川浩さんにハマりました。
去年の2月に素子さんのサイン会に行った頃(→新井素子 on 大森望のSF漫談 - てるちゃんち)から「素子チルドレン」として気になってたんだよねぇ。最近は単行本はブックオフに頼り切りなんだけど(作家の皆さまごめんなさい)、有川さんの本は全然見かけないのでなかなか巡り合えず。
図書館戦争がシリーズで文庫化したのを機に手を出してみたところ、ずぶずぶっとハマりまくり。現在のところ好きな作家第一位かも、ってくらいの大躍進。
1冊目の「図書館戦争」を買ったのが今年の8月、直後に「県庁おもてなし課」をブックオフでゲット。その後「図書館内乱」「危機」「革命」「別冊I」「別冊II」を購入してハマりまくって、「三匹のおっさん」「植物図鑑」「フリーター、家を買う。」をゲット、「塩の街」「空の中」「海の底」「クジラの彼」を買って、「ラブコメ今昔」と「別冊小説新潮 Story Seller」をゲット、「Story Seller 2」「Story Seller 3」を購入して今に至る。(文庫はちゃんと購入してるんだけど‥‥ごめんなさい(汗))

それぞれの感想は、たぶん書かないけど。とにかく一番ハマった図書館戦争シリーズについては、書かないと収まらないので、書く。


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たぶん「キケン」とごっちゃになってたんだと思うけど、読む前は何となく高校の図書室をイメージしてたんだよね。でも全然違って、メディア良化法という法律が定められて検閲がまかり通ってるという、パラレルワールドの話だった。ラノベっぽいのも知れないけど、わたし的には「パラレルワールドもののSF」と理解したし、だからこそハマったんだと思う。
何度も読み返した今となっては、どこがと指摘しにくいんだけど、読み始めてすぐに「やっぱり素子さんっぽい!」と思ったんだよねぇ、何となく。「んで」とかは出てこないし、文体は違うんだけど。文章のくだけ加減なのか、会話のリズムなのか、登場人物の気持ちの伝わり具合なのか‥‥。その後、何冊か読んでみたけど、最初に読んだのが違う本だったら感じ方が違ったのかどうか。うーん、やっぱり今となってはわからないなぁ。

文章が素子さんぽいかどうかは別としても。図書館シリーズは絶対に「星へ行く船*1と似てると思う。

  • 主人公が直情径行型

直情径行ってのは悪い意味な気もするけど。とにかく「思い立ったら、あまり考えずに行動してしまう」。突っ走っちゃって後ろで太一郎さんをハラハラさせるあゆみちゃんと、「案件は脳まで持って行け」と堂上教官に怒鳴られる熱血バカの郁。
相手に共感してしまうところも似てるかな。あゆみちゃんの共感力は超能力まで達してるけど、PTAに本を規制された中学生の気持ちに寄り添えたり、兄との確執がある手塚のために涙する郁の共感力もハンパない。
人並み外れた身体を持ってるのも似てる。あゆみちゃんは「通りすがりのレイディ」事件で失った左腕の代わりにサイボーグ並みの義手を持ち、郁は男に負けない身体能力の持ち主。

  • 上司は年上でチビ

太一郎さんはあゆみちゃんより8歳年上だっけ?身長はあゆみちゃんよりは高いけど160cmあるかないかで、事務所イチの腕利きだけど口が悪い。堂上教官は郁より5歳年上で身長は郁より5cm低い165cmで、図書大学校を次席で卒業する優秀さだけどツンデレな怒れるチビ。

  • 恋愛下手な二人

あゆみちゃんは婚約者も居たことだし、奥手という訳ではないんだろうけど、まぁ時代もあって自分から積極的にというタイプでは無い。郁は恋愛経験の無い純粋培養乙女二十六歳。あゆみちゃんは中谷くんの気持ちに気付かなかったし、郁は傍目にはわかりやすい堂上教官の気持ちに気付かない。あゆみちゃんは太一郎さんの愛情は愛情なのか、自分が共感力で無理矢理好きにさせたのかわからずに悩むし、郁は自分が堂上教官を好きなのは、堂上教官が自分を助けてくれた王子様だったからなのか、今の堂上教官のことが好きなのか悩む。
太一郎さんは「無事に帰って来ないと、ウジがわくぞ」がプロポーズになってしまう程に愛情の表現が下手だし、堂上教官は同居部屋を借りることを提案した郁に「ごっこ遊びはバカバカしい」と言ってしまうし。
そもそも二組とも、最初はいがみ合ってたのが、いつの間にかお互い好き同士なのがバレバレになって、いつくっつくのかとまわりをハラハラさせる状態が続くというのも同じ。
ただし。いったんくっついた後の堂上教官と郁のベタ甘さったら‥‥(照) このへんはラブシーンが苦手な素子さんと、ベタ甘上等な有川さんは趣がまったく異りますです。

  • 登場人物の相似
図書館 星へ行く船
あゆみ
堂上教官 太一郎
小牧教官 大沢さん 人当たりがやわらかで笑い上戸
手塚 中谷 デキる同期。手塚は郁に交際を申し込んだことがあるし、中谷くんはあゆみちゃんが好き
玄田隊長 所長 闘い方が似てる、よね
柴崎 レイディ 名前は麻子さんと一緒だけど、笑顔で煙に巻いてしまう感じはレイディ
大河と悠馬 まりかと伸之 若さって痒くなるくらい恥ずかしい

ってな感じで、とにかく図書館戦争シリーズは星へ行く船シリーズへのオマージュな点が多いと勝手に結論。そういえば「誰かと闘う」ってのも似てるか。


いろいろとメディアミックスされてるけど、コミックもアニメも未見。見たいような、見るのが怖いような。劇場アニメ化という話も出てるから、アニメは観ておいた方がいいかなぁ。
ドラマ化の要望も多いようだけど、これは難しいだろうなぁ。ハンパにやって欲しくも無いし。でもドラマ好きとしてはキャスティングは考えちゃうよなぁ。
図書館戦争」だけを最初に読んだ時には、堂上教官は教官だし30歳過ぎかと思ってたので、中居ちゃんだと思ってたんだけど。実は27歳だから無理だよね。チビだからジャニーズかなと考えると、岡田くんが妥当かな。
郁はキャラからすると上戸彩だと思うんだけど、年齢は目をつぶったとしても背の低さが看過できないからダメ。15年前なら松嶋菜々子でもいいんだけどな。ネットでは榮倉奈々って人が多いんだけど、確かに背の高さとおバカっぽいキャラはハマるけど、とにかく大根だし好きじゃないから許せないんだよなぁ。結局、誰か決められない。
小牧教官は、堂上=中居の時は谷原章介だと思ってたんだけど、年齢を下げるとピンとくる人が居ない。ジャニーズしばりで関ジャニ大倉忠義かなぁ。
手塚は岡田将生。これは一発。頑なな感じとかがピッタリ。で、お兄ちゃんの慧は向井りー。この兄弟は萌える。「アイシテル」の続編で兄弟役をやってるのを観て「先を越された」とか思った(笑)
柴崎は戸田恵梨香吉高由里子。有能さでは戸田恵梨香だけど、男をコロがす感じと背の低さでは吉高かなぁ。玄田隊長は寺島進もいいけど背が低いから小沢仁志かなぁ。宇梶剛士はちょっと優しい感じになっちゃったしなぁ。折口マキは鈴木京香。これっきゃない。次点は真矢みき。毬江ちゃんは今だと武井咲かなぁ。稲嶺司令は亡くなっちゃったけど児玉さん。有川さんもイメージしてたと言ってるし、読んでる時からそう思ってた。緒形は不器用な感じが堤真一。進藤は引き笑いでしょ、うーん意表をついて阿部サダヲとか。


あー。なんだかとりとめがなさすぎる。
とにかく。有川浩、面白い!次はぜひとも「キケン」が読みたい。