阪急電車@有川浩

しばらく前に買って読んだけど、感想を書いてなかったのでついでに。

阪急電車 （幻冬舎文庫） [ 有川浩 ]

テレビで映画版をやったので録画したはいいけど、原作を読んでないから観られなくて困ってたので、文庫を買ってもらった。
基本的には小説やマンガが映像化されたものは、映像を先に観てから原作を読むようにしてるんだよね。原作を後で読むと「あぁ、あの場面でこの人はこう思ってたのか」などと情報を補完出来て、物語により深く入れるから。でもどうしても復習になってしまうのは避けられないからね。好きな作家のお話は、展開を知らない状態で読みたいから、原作を先に読んでから映像を観たい。
映画のCMとかを公開当時に観てたから、阪急今津線の一駅ずつのお話の連作短編だというのは知ってたし、中谷美紀のドレス姿は覚えてたから、そのへんの設定は予想がついてた。でもあれはウェディングドレスだと思ってたよ。ロンバケみたいに挙式当日に何かがあったのかと。
連作短編って女性作家にはわりと多いけど、有川さんには珍しいよね。一駅で一話ということで堀田あけみの「まほうの電車」的なことを予想してたけど、普通では終わらない有川さんは終点で折り返して、登場人物達がもう一度出てくるんだもんなぁ、ニクい。
ベタ甘な話もあれば、軍オタくんも出て、図書館もわらび狩りの話も出るという、有川ファンならニヤリとするポイントも盛り沢山。

読み終わってから映画も観たよ。マリッジブルー中に彼を友達に寝とられて、結婚式に白いドレスで参列する翔子@中谷美紀はピッタリすぎ。この配役だけは覚えてたから、読んでる時も中谷美紀をイメージしてたしね。元カレ@鈴木亮平も情けなさがいい感じ。彼を寝とった友達@安めぐみはキャラとしてはいいけど、もう少し可愛くない人の方が「翔子の方が全然美人」感は出たかなぁ。
横暴な彼に振り回されてるミサ@戸田恵梨香も合ってた。ただミサって呼ばれるとミサミサ@デスノート？って感じだったけど(笑)　すぐに暴力をふるう彼@小柳友は、確かにこれくらいカッコ良かったら我慢しちゃうかも。小柳友って幅広い役をこなすよなぁ。ミサの地元の友達@相武紗季は、女子大生には見えないけど年上設定？
ごんちゃん@谷村美月もピッタリすぎ。これ以外の配役は考えられない。軍オタの圭一@勝地涼は違和感は無かったけど、もう少し背が高い人の方が良かった気もする。
おバカな彼氏をもつ女子高生・えっちゃん@有村架純は顔は知ってるけど名前までは覚えてない程度だったので、まぁ、可ということで。おバカな社会人彼氏@玉山鉄二は、この顔でバカはちょっと萌えるな(笑)
老人ぽくないおばあちゃん@宮本信子も、なるほどかな。中谷美紀と宮本信子以外は関西出身の人がキャスティングされてるみたいだから、それだけ大きい扱いなんだよね。オシャマな孫@芦田愛菜もうざい感じがピッタリ。
息子のママ友とのつきあいに疲れた伊藤さん@南果歩は、ちょっとイメージと違ったかな。南果歩なら、もう少し反発できそうだよ。
登場人物達の生活が少しずつ重なる様子が淡々と進んでいく感じは、気持ち良かった。